「LGBTQ+って何?」漠然とした疑問を抱くあなたへ:はじめの一歩と信頼できる情報源の見つけ方
「自分って何だろう?」漠然とした不安や疑問を抱え、もしかしたら自分はLGBTQ+に当てはまるのかもしれない、と感じ始めている方もいらっしゃるかもしれません。インターネットやSNSで情報を探しても、断片的だったり、どれを信じて良いか分からなかったりして、かえって混乱してしまうこともあるでしょう。
このコラムでは、そのような疑問を抱き始めた方が、まず何を知り、どう情報に触れていけば良いのか、そのはじめの一歩となるヒントと、信頼できる情報源の見つけ方についてご紹介します。
「LGBTQ+」という言葉、その意味を知ることから始めてみましょう
まず、「LGBTQ+」という言葉について、基本的な意味を理解することから始めてみませんか。この頭文字は、多様な性のあり方を表す言葉の総称です。
- L (Lesbian): 女性として女性を好きになる人
- G (Gay): 男性として男性を好きになる人
- B (Bisexual): 男性も女性も好きになる人
- T (Transgender): 身体の性と心の性が一致しない人
- Q (Queer / Questioning): クィア(性的少数者全般を指す言葉、または既存の枠組みに当てはまらない性自認や性的指向を持つ人)、クエスチョニング(自身の性自認や性的指向が定まっていない、探求中の人)
- + (Plus): 上記に当てはまらない、さらに多様な性のあり方(アセクシュアル、パンセクシュアルなど)を包括する意味
これらの言葉は、人の性に関するごく一部を示しているに過ぎません。大切なことは、一人ひとりの性のあり方が多様であり、どれも尊重されるべきだという認識です。
「もしかして自分はLGBTQ+?」と感じたら
自身の性自認や性的指向について疑問を感じることは、特別なことではありません。多様な性に関する情報が増える中で、「自分はひょっとして…?」と自問自答することは、自分自身を深く理解するための大切なプロセスです。
例えば、「異性との恋愛経験しかないけれど、同性に惹かれる気持ちがある」「自分の身体の性別に違和感がある」「どの性別にも恋愛感情を抱かない」といった感情は、その人にとっての「性」のあり方を問い直すきっかけとなるものです。これらの感情は自然なものであり、決して間違ったことではありません。
信頼できる情報源を見つけるためのヒント
インターネットやSNSには様々な情報があふれていますが、中には誤解を招くものや不正確な情報も含まれています。信頼できる情報を見つけるために、以下のポイントを参考にしてください。
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公的機関や専門機関のウェブサイトを参照する:
- 国内外の行政機関や、性的マイノリティの支援を専門とするNPO法人、学術機関などが提供する情報は、専門家によって監修されていることが多く、信頼性が高い傾向にあります。
- 例えば、厚生労働省のウェブサイトや、性の多様性に関する研究機関のサイトなどが挙げられます。
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支援団体の情報を確認する:
- LGBTQ+当事者やその支援を行う団体が運営するウェブサイトでは、当事者の声や支援情報、啓発資料などが豊富に提供されています。当事者の視点から書かれた情報は、共感や安心感に繋がりやすいでしょう。
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情報の発信元を常に意識する:
- SNSや個人ブログなどの情報は、発信者の主観や限定的な経験に基づく場合があります。それらの情報が全て誤っているわけではありませんが、情報の偏りがある可能性も考慮し、複数の信頼できる情報源と照らし合わせて確認することをおすすめします。
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最新の情報を確認する:
- 性の多様性に関する理解や用語は、社会の変化とともに常に更新されています。古い情報には、現在の認識とは異なる表現や内容が含まれている可能性もありますので、掲載日時が新しいものを選ぶようにしましょう。
焦らず、自分自身の気持ちと向き合うこと
自分自身の性について考えることは、非常にデリケートで個人的なプロセスです。すぐに答えが見つからなくても、焦る必要は全くありません。様々な情報に触れながら、ご自身の心の中でゆっくりと整理していくことが大切です。
もし、一人で抱えきれないと感じたら、信頼できる友人や家族に相談すること、あるいは匿名で利用できる専門の相談窓口を利用することも一つの方法です。当サイト「ジェンダー対話のお悩み相談室」も、皆さんの疑問や悩みに寄り添い、安心して情報を提供できる場でありたいと願っています。
まとめ
「LGBTQ+って何だろう?」と感じることは、自分自身を深く知るための大切な一歩です。多様な性のあり方を理解し、信頼できる情報源から知識を得ることで、漠然とした不安は少しずつ解消されていくでしょう。
このコラムが、皆さんが自分自身の性について考え始める上での、安心できる手がかりとなれば幸いです。もし、さらに詳しい情報や個別の相談を希望される場合は、専門機関や支援団体の窓口を活用してみてください。あなたは一人ではありません。